犬フィラリア症は蚊が媒介して感染する病気です。
毎年しっかりと予防することで感染を防ぐことができる病気ですが、中には最後の1ヶ月の薬を飲ませ忘れた、飼い主さんに隠れて吐いていたなど様々な都合で感染してしまうことがあります。
フィラリア症に感染しても犬の血液内に感染するため見た目ではわかりません。
咳などの症状で動物病院を受診した際に気づくこともあります。
ここではフィラリアの初期症状と末期症状の体の様子についてお話します。
もくじ
犬フィラリア症の初期症状は?

犬フィラリア症の初期症状はほとんど無症状です。
犬フィラリア症はフィラリア幼虫に感染された蚊が犬を吸血することで、フィラリア幼虫が犬の皮膚から体内に侵入し感染します。
犬の体内に侵入したフィラリアは2,3ヶ月かけて犬の血管内に侵入します。
血管内に侵入してからもフィラリアの幼虫は成長を重ねて成虫へとなります。
犬の体内に侵入してから半年後には心臓に寄生します。
そのため、フィラリア予防をしっかり行っていても最後の12月まで行わないと、11月の投薬後に感染した蚊に刺されると半年後の5月には心臓まで、フィラリア成虫が感染してしまうという状況になります。
フィラリアに感染されても、フィラリアが血管内に侵入し血管内や肺などに寄生することにより咳や呼吸困難等の症状が見られるようになります。
その症状が出ている頃にはフィラリアに感染されて数ヶ月経過していることになるのです。
初期症状として見られるのは、運動などをすると咳をする程度の軽い症状ぐらいですので、飼い主さんは気が付かない場合が多いです。
犬フィラリア症の末期症状は?

犬フィラリア症の末期症状は心臓に寄生し、循環を悪くさせるため 腹水がたまります。
他にも元気や 食欲がなくなり 、 激しい咳や呼吸困難、運動を嫌がり、疲れやすくなります。
咳を軽くしている程度で元気だったのにもかかわらず急に亡くなることもある怖い病気です。
犬フィラリア症に感染すると外科手術で心臓に寄生したフィラリア成虫を取り除く方法、通常とは異なる方法でフィラリア駆虫薬を服用しながら、体に寄生しているフィラリア幼虫を駆虫していき、フィラリア成虫が自然に死滅するのを待つ方法があります。
どちらの治療法にもリスクが有り、手術は難易度も高いため行える動物病院が限られてしまいます。
更に心臓に寄生されていて麻酔に耐えられるほどの体力がないと判断されれば実施はできません。
駆虫薬を使用する治療法はフィラリア成虫が多く寄生した状態では治療時に犬が亡くなる可能性も高く、治療中も心臓に感染したフィラリア成虫が心臓の弁に挟まりそのままショック死してしまうこともあるリスクも有る治療法です。
治療にはリスクも費用もかかるため、フィラリアに感染される前にしっかり予防することが大事になります。
飼い主さんの中にはうちの愛犬は室内でしか生活しないので蚊に刺されることはないので予防しませんという考えの方も居ますが、蚊は人が部屋を出入りする時、洗濯物などを取り込んでいる時、網戸にしている時などに室内に侵入します。
完全室内飼育でもフィラリア症の予防は毎年きちんと受けるようにしましょう。
まとめ
ここではフィラリアの初期症状と末期症状の体の様子についてお話しました。
犬フィラリア症は初期症状がほとんどなく、飼い主さんが気づくほどの症状が出たときにはすでに症状が進行している状態であったということもあります。
末期症状まで進行すると腹水も溜まり呼吸も荒くなるため、見てるだけしかできないためさらに辛くなってしまいます。
治療にも費用や時間、リスクもかかるためしっかり予防をしましょうね。
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