犬のてんかん発作にかかる薬や検査費用はいくら?副作用や後遺症は大丈夫?

てんかんは、犬にかかりやすい病気の一つです。
愛犬がてんかんと診断された時、どんな検査をするのか、検査にいくらかかるのかなどが気になりますよね。

今回は、検査内容、検査費用などについてお話させて頂きます。
また、てんかん後に処方される薬の副作用についても取り上げていますので、宜しければ是非お付き合い下さい。

 

もくじ

犬のてんかん治療は種類によって違うの?

てんかんには、脳の異常により起こる「症候性てんかん」と、脳に異常が見られず原因不明で起こる「特発性てんかん」の2種類があり、それぞれ治療が異なります。

症候性てんかんの治療

症候性てんかんの場合、脳腫瘍や水頭症など、脳にダメージを与えているものを取り除くため外科的治療を行います。

 

特発性てんかんの治療

特発性てんかんは、主に遺伝などが要因になっており、原因の特定ができないため完治は不可能になります。
そのため、特発性てんかんと診断されれば薬により症状を起こしにくくさせる処置がとられます。

 

動物病院ではどんな検査をするの?

動物病院では、「てんかん以外の病気の可能性を調べる」ために下記のような検査が行われます。
(てんかん自体を調べる検査というものはありません)

検査の流れ

①問診(今までかかった病気、食欲の有無、発作時の様子など)
②聴診や触診
③神経学的検査(刺激に対する反応などをチェックします)
④血液検査や心電図(低血糖症状など、てんかん以外の病気の可能性を調べるための検査です)

上記が一般的な検査の流れとなりますが、さらに病気を特定するためには、
CT、MRI検査
脳波検査
脳脊髄液検査

などの精密検査が必要になります。

 

てんかんにかかったら検査費用はいくらかかるの?

検査費用は各動物病院によって異なりますが、大体の相場として、

・血液検査5,000円~10,000円
・CT・MRI検査30,000円~100,000円(犬の大きさによって差がある)
・脳脊髄検査10,000円~20,000円

となります。

上記の検査を行うためには、全身麻酔が必要となるため、麻酔の代金が別途でかかります。
また、てんかんと診断された後も薬の調整を行うために血液検査などが行われます。

その後も定期的な通院が必要なため、その都度、薬代などの費用はかかります。
薬の代金は犬の大きさにより異なりますが、15㎏以下の場合、(月)5000円~10,000円ほどと言われます。(もちろん大きければ大きいほど値段が上がります)

 

 

てんかんのお薬に副作用はないの?

動物病院でてんかんと診断された場合、お薬として抗てんかん薬が処方されます。

抗てんかん薬は、発作の症状を起こさせないためにとても有効で、正しく服用することでワンちゃんが穏やかに過ごすことが可能になります。

抗てんかん薬の副作用は初期の服用で起きやすく(取り分け大型犬に多いと言われる)、特に服用から二週間程度の間は副作用が起きやすいと言われます。

副作用の主な症状としては、

・ふらつき
・歩行困難
・食欲が上がる
・肥満
・性格の変化

などが挙げられます。

また、薬の量が多すぎれば血中濃度が高くなり過ぎ、肝障害を起こす可能性が高くなります。

愛犬に副作用の症状が見られると心配ですよね。

しかし、薬を急に中断すれば発作の頻度が進行したり、酷いてんかん発作を起こす危険性があります。
薬の量の調整は必ず医師と相談し、素人判断で薬の量を変更したり中断することは絶対に止めて下さい。

 

 

てんかんを発症したら後遺症の心配はあるの?

てんかんを発症した後、視力や聴力の低下、体のマヒ、歩行のふらつきなどの症状が現れる場合がありますが、ほとんどが一時的なものとされます。

しかし、酷いてんかんを起こし脳に損傷を与えれば後遺症が残る可能性があります。

 

まとめ

「てんかんは治る病気じゃない」と言われると落ち込んでしまいますよね。
でも、お薬でてんかん発作をおさえることで進行を防ぐことができますし、定期的に通院することで、寿命を全うすることも十分可能です。

薬による副作用は心配ですが、それよりも心配なのは薬を止めてしまい、てんかんが進行してしまうことです。
薬の量の調整は素人判断では大変危険なため、必ず動物病院に相談して下さい。